怪木蒐集家 FILE No.2
杉
誰も見向きもしなかった木の中に、
長い時間が描いた地形が眠っている。

うねる木目は山脈のようで、
黒く沈んだ節は深い谷のよう。
これは杉。
家具にもなれず、建材にもならなかった部分。
だからこそ、こんな景色を持っている。
料理を乗せれば、皿ではなく舞台になる。
そしてその一皿に、木が生きてきた時間まで添えてくれる。

蒐集家記録
樹種:杉(すぎ)
状態:節あり・うねりあり・年輪明瞭
第一印象:山霧の中を流れる風を、そのまま閉じ込めたような一枚。
発見日:2026年6月某日

