怪木蒐集家 FILE No.5
ゼブラウッド
製材所の奥で、一枚の板が静かに立っていた。
遠くからでも目を奪う、無数の縞。
一本、また一本。
まるで誰かが筆で描いたような線が、2mを超える大きな板いっぱいに伸びている。
その名は、ゼブラウッド。

シマウマを思わせる独特の木目から名付けられた希少材である。
自然が何十年という時間をかけて刻んだ縞模様は、規則的に見えて、まったく同じものが二つとない。
この一枚もまた、ただ美しいだけではなかった。

その圧倒的な存在感は、空間に置かれた瞬間、場の空気を変える。
そして怪木は、新しい場所へ旅立った。
向かった先は、会社の事務所。

来客を迎え、
打ち合わせを重ね、
人と人とが向き合い、
新しいアイデアや仕事が生まれていく場所。
無機質になりがちな空間に、自然が生み出した一本の大樹の時間が加わる。
このゼブラウッドは、これから多くの出会いを静かに見守っていくのだろう。
怪木認定。
どこかで今日も、この縞模様を眺めながら、次の仕事や新しい挑戦について語り合っている人がいる。
蒐集家記録
樹種:ゼブラウッド
状態:柾目強め・縞杢明瞭・2m超大判・耳付き
第一印象:まるで一本の大樹をそのまま切り取ったような迫力。縞模様の一本一本に、長い時間が刻まれている。
発見日:2024年10月某日

